575怪談お蔵出し
去年、米光一成さんがブログで「怪談575大会」という遊びをやってたときに考えたのを唐突に晒す。夏なので。
- 気がつくと 暗い座敷に ひとりきり
- 山道で 何か見てから 記憶がない
- ちょっと待て こんな女いつ乗せたっけ
- 狂うって ああいう感じなんだねえ
- 鼻をかんだ ティッシュがなんだか 動いてる
- 引越しの 終わった深夜 チャイム鳴る
- 一人暮らし なのに誰かが 風呂にいる
- 隣人が 僕の目を見て 離さない
- ここにもか これで何枚目だ御札
- 考えてみるとこの部屋 安すぎた
- 目覚めると お尻に何か入ってる
- 用水路を 見に行ってから 戻らない
- 軒先に 顔の見えない 雨宿り
- 廃屋の てるてるぼうず てるぼうず
- 濡れそぼった男が 家の前にいる
- 空を切る 鋭く研がれた 傘の先
- 今朝庭に落ちた むじなに似た獣
- 恋人の 顔が最近 わからない
- わたしねえ 頭がおかしくなっちゃった
- ちがう 助けて これお母さんじゃない