ダンジョンズ&ドリーマーズ ISBN:4797324880
面白ーい! ネットワークゲームの系譜を、D&Dから始めて現在まで丁寧にたどったノンフィクション。主にウルティマのロード・ブリティッシュに焦点が当てられていますが、知ってる名前が次から次へと出てきてわくわくしました。ゲームと「コミュニティ」との関係や、コロンバイン高校事件後のアメリカでのゲームに関する議論など、派生的な問題にも紙幅が割かれていてたいへん興味深く読みました。翻訳もまともです。
彼らは、自分たちが何を売ろうとしているのかもわかっていなかった。ただ、自分たちのことを「頭がよく、独創的で、世界に向けて何かを売り出すという遊びができる人種」だということだけはわかっていた。
た、たまらん。この一文だけで読んだ価値があった。すべてのゲーマーとゲームデザイナー志望者は必読だ!
しかしシムシティとバンゲリングベイのつながりにはびっくりした。デザイナーが同じと聞いたことはあったけど、もっと直接的に関係していたとは。というかこれを読む限り、バンゲリングベイがシムシティを産む母体となったようなもので、なんとも感慨深いものがあります。