ハイブリッド―新種

 ソウヤーの『ネアンデルタール・パララックス』三部作完結編。前回の感想では、三作目はちょっと派手になるのかと予想してましたが、結局それほどでもなく、まったりしたまま終わりました。ホモ・サピエンスの宗教心がさんざんおもちゃにされていて、なんだかドーキンス先生に推薦文書いてもらえそうな話であります。それと、去勢の効用を熱心に説いていて可笑しいのですが、読んでると微妙にネタじゃない気もして、ソウヤー先生がどこまで本気なのか不安になってきます。もし確信的に書いてるのであればイギリス人なみに性質が悪いと思いますが、カナダはいい人が多いみたいなので、もしかすると素なのかもしれません(でも地磁気逆転イベントの書き方とか見ると、やっぱり性質が悪い人なのかも)。

ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)

ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)