みんな行ってしまう
マイケル・マーシャル・スミスのホラーSF短編集。長編の派手さに比べて、随分と地味な印象ではありますが、楽しめました。一番SFらしい「地獄はみずから大きくなった」、上質な現代ファンタジーの「猫を描いた男」、自分の家を舞台にした理不尽な悪夢をそのまま書いたような「闇の国」、テーマパークもののホラーを二ひねりした「ワンダーランドの驚異」あたりが気に入りました。抑えた筆致でサスペンスを盛り上げるタイプの上品な話が多くて、スプラッタが苦手な人に向いてるかもしれません。
- 作者: マイケル・マーシャル・スミス,嶋田洋一
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2005/09/22
- メディア: 文庫
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