ブレイド3

 公開日のレイトショーで観てきました。いつもどおりの黒い中学生でした。
 ……や、ほんといつもどおりとしか言いようがなく。特に今回、ブレイドの登場シークエンスが既視感を覚えるくらい2とかぶってて。あれあれーとか思ってるうちにウィスラーが、やっぱりいつもどおりの顛末に。ギャグか。全般的に詰めが甘いというかなってない映画でしたが、この手の映画ってほとんどそうだなあ。
 よかった点1。パーカー・ポージィ演ずる敵吸血鬼、ダニカ・タロスがすばらしい東ヨーロッパ風ビッチ顔だったこと。手下を引き連れて警察署の廊下を歩いてくるところなんかオーレン・イシイそのまんまだけど、様になってたので気にならなかった。でも、どう見ても堅気じゃないんだから、入り口で止めようよ警察も。
 よかった点2。ドミニク・パーセル演ずる真祖がごっつい顔してたこと。 カズィクル・ベイ! カズィクル・ベイ! 末弥純の挿絵思い出して期待しちゃったよ。暴れっぷりは今ひとつだったけど。もっと好き勝手やっていいのに……。せっかく街に出たなら無辜の民を大虐殺しようよ! ブレイドの前で赤ん坊の首ねじ切ったりしようよ! 杭いっぱい立てて獲物刺そうよ! チャンバラのシーンもさあ、刀振り回す前に御託の一つも並べてくれよ! ルーマニア剣法とかなんとか、適当でいいんだよ!*1 肝心のところで厨房センスが薄いんだよ!
 おお、アメリカ人、汝らの不幸は菊地秀行を知らぬことなり。祥伝社はさっさと『夜叉姫伝』を英訳してアメリカのボンクラどもに叩きつけるべきである。

*1:ひどい言いようである