はてな妖怪クラブオフ:日本の幻獣展
日曜日、川崎市市民ミュージアムまで幻獣展を観に行ってきました。
参加者は以下の通り(敬称略):
id:enmotakenawa
id:kamuraco
id:walkeri
id:stripe
id:mint_mio
id:kennak
id:himage
「幻獣」って、妖怪とどう違うの? というと、要するに、未知動物のことを指してるんですね。現代で言えばツチノコとかヒバゴンとか、そういう文脈で語り継がれてきた奇怪な生き物の数々を、あえて妖怪、怪異という大きな括りから切り抜いて、「幻獣」というカテゴリの元で一覧に供してみようというのがこの展示の趣旨であるようです。
天狗、河童、人魚といった有名どころにも大きくスペースが割かれていて、妖怪好きなら絶対どこかで写真を目にした事のあるはずの書物、図録、絵巻、瓦版や絵葉書の実物がごろごろしていました。天狗の詫び証文なんて、実物見られるとは思わなかったよ。見たことのない展示品もかなりあって非常に興味深く見ました。こうして並べてみると、昔は空から変な獣がしょっちゅう落ちてきてたのね。甲殻類じみた異様な雷獣と、鼻が妙に尖った灰色の生き物は一体なんだろう。あまびこ・ありえ・くだんといった予言獣がまとめられていたのも面白かったです。そしてなんといっても圧巻なのはミイラ! 幻獣のミイラの実物が結構な数展示されていて、ガラスケース越しとはいえ顔を近付けてじっくり見られます。予想していなかったのでこれにはびっくり。元の素材がはっきり判るものから、何で作ったのか首をひねるものまで、色々見ることができて眼福でした。
非常によい展示だと思います。妖怪好きは是非行くべし。副読本として、『明治妖怪新聞』『地方発明治妖怪ニュース』などの湯本豪一*1の著作をお勧めしておきます。
*1:湯本氏はこの川崎市市民ミュージアムの学芸員でもあります。