ブラザーフッド

walkeri2004-07-14

 朝鮮戦争映画。韓国映画プライベートライアン、というと簡単ですが、なかなかどうして、頑張ってます。徴兵されて戦場に行ってみたらいきなり釜山で追い詰められているという、『スターリングラード』にも劣らぬイヤシチュエーション(一人一丁銃が持てるだけまだマシかもですが)。韓国軍にはろくな食料もないのに、優勢な北朝鮮軍はすごい砲撃で陣地を耕してきます。こんなところにいたらシェルショックにもなるわ、と実感できる、すぐれた「砲撃コワイ映画」です。朝鮮戦争はあの狭い半島の中で、短期間で前線が行ったり来たりする非常に慌ただしい戦争だったんですが、そのすったもんだがちゃんと描かれているのも燃えどころ。「もうすぐ統一だー!」「ワー!」「中国軍キター!」「ギャー!」あの人民解放軍の絵は笑っちゃうほどすごかった。実際にもあんなもんだったらしいけど。ヤだなあ中国と戦争すんの(笑)
 目新しかったのが、戦跡を考古学的遺跡さながらに発掘してたこと。ああいうシーンは今まで見たことなかったです。銃後のアカ狩りがちゃんと描かれていたのも新鮮でした。あそこで出てくるのが見るからに憎々しい面構えの若造ばっかりで感心。あと、おかあちゃんしぶとい(笑)。
 兄ジンテ役のチャン・ドンゴンチョウ・ユンファ似のいい男ですね。弟ジンソク役のウォンビンはうちの従兄にそっくりだ。構成的には結構長いし、戦闘シーンを手持ちカメラで撮ってるので酔う人は酔いそうですが、そうした欠点を補って余りある地獄の戦争描写は観る価値が充分にあります。
 朝鮮戦争って、時期的にちょうど二次大戦と冷戦の間に入るので、歴史の授業でも印象薄かったと思うので(自分がそうだった)、事前に予習しとくと更に楽しめるかも。以下の二つのFLASH(前編後編)が手堅くまとまってたのでお勧めです。音が出るので注意。

 追記:このFLASHをどこで見つけたのか思い出せなかったんだけど、アップしたらおとなり日記に出てきておお、と思った。id:CORVO:20040711さんのところでした。便利なりおとなり日記