鍵のかかった部屋 ISBN:4560070989

 初めて読んだポール・オースター。読んでるとジョナサン・キャロルみたいにいやーな予感に襲われて仕方がなかったんだけど、あそこまで救いのない展開じゃなくてほっとした。ミステリっぽいけど結末はそうじゃない。謎の解決も、伏線の回収も目指してはいない。すごく個人的な小説という気がした。わかったようなわからないような、ということはつまりわかってないんだけど、リーダビリティは高くて、引き込まれて一気に読んでしまった。「海外小説」っていう大雑把なくくりがあるけど、そうとしか言えないような不思議な本だった。