ファイナル・ウォー

walkeri2004-01-13

 SFオンラインのレビューを読んで以来ずっと気になっていた低予算SF作品。タイトルバックはかっこいいんですよ。架空の国家のプロパガンダポスターっぽくて。生産の増加や前線での勝利を街頭スピーカーでアナウンスしてるのも、1984風味でよろしいです。小銃持った歩兵が戦闘プログラマ(やってることはRPGの魔法使い)と連携して戦うシステムや、戦闘プログラマが全員若い女性で「魔女」(Witch)と呼ばれてるあたり、ああ、いいね。僕もこういうの好きだよ。と思わずにっこりしてしまう厨房マインドに溢れています。
 で、わかってると思いますが映画としての出来はグダグダです。TRPGのリプレイ同人誌を映画化したような感じ(なんかこういう感想を抱く映画、最近多いんですけど気のせいでしょうか)。一部のCGがいい線行ってる一方、勘弁してくれ、何十年前の映画だ、と思うほど低予算なシーンが混ざってるのもアンバランス(特に洞窟の中のシーンがひどい)。でもなんというか、嫌いになれないんですよね。たとえば『アンダーワールド』はWoDとソーニャ・ブルーから引っ張ってきたネタだけで作られた映画じゃないですか。でもこの映画は、色んなものの影響を受けているんだけど、一生懸命自分たちでアイデアを出した感じがする。脚本も面白くしようとした努力の跡が認められる(面白くないけど)。誉めてもなんにもなりませんが、この監督なら、そのうちもっと面白い映画作ってくれるんじゃないかなあと好意的に見ておきます。
 ところでIMDbのこの映画のページに、「明らかにWarhammer(40000)を元にしてる」というコメントがあって驚いたんだけど、そうなのか。確かに、劇中重要な価値をもつガジェットの名前がウォーハンマーだったりして、なんとなく怪しくはあるけども、でも40000やるならもっとちゃんとやるよなあ。それとも当初は大戦闘やる予定が、予算の都合でスカーミッシュになったのかしら。
 まあ、一つ確実に言えることは、こんな長々とレビュー書くような映画じゃないということです。物好き以外は観んでよろし。