はてな夢日記:お上人さま

 『暁星記』みたいな架空世界の集落を描いた漫画。村はずれの崖に洞窟があり、そこには「お上人さま」と呼ばれる歳経た存在が棲んでいる。かつては人間だったらしいが、いまではなにもかも溶け合った肉の小山と化し、既に原型を留めていない。太くごつごつした両腕と、大きな口だけを備えた頭部が、わずかに人の形を残しているのみである。お上人さまは集落の人々に敬われている。筋骨逞しい村一番の若者も、お上人さまを師と仰いでいる。若者は旅に出るにあたって、お上人さまの洞窟を訪ねる。お上人さまは若者を軽々と抱き上げ、愛情をこめて舐めまわす。その舌は大きな口に見合って分厚く幅広く、深い溝が縦に何本も走った異様なものだ。若者は叫ぶ。「お上人さまの舌、べろべろだーっ」 お上人さまは言う。「べろべろべー」