難波鉦異本 ISBN:4785923474

昨日の花魁ことば云々で思い出しましたが、そういえばまだ紹介しておりませんでした。タイトルは「なにわどらいほん」と読みます。難波鉦の異本ってことですな。大阪の遊郭を舞台に、下品でサドでがめつくて三味線の達人、天神(太夫の下の位)の「和泉」と付き人の「ささら」の過ごす日々を描く遊女マンガです。『斬鬼』で連載されていたときから気になっていましたが、大変面白いです。盛衰激しい遊女の厳しい現実を踏まえながらも、重苦しくならないのがいい感じ。考証も詳しいんだか適当なんだか(いや、多分詳しいんですが)。算盤を「ブラインドタッチ」するような芸風なので推して知るべし。江戸時代大阪の風俗と、笑いと泣かせのバランスが取れたいいマンガです。おすすめ!