リーグ・オブ・レジェンド

アラン・ムーア&ケヴィン・オニールのグラフィックノベル、"The League of Extraordinary Gentlemen"、すなわち訳して『超常紳士同盟』の映画化。原作はステレオタイプ的人種表現と残虐表現に満ち満ちた、下品で薄汚くて猥雑な、実に魅力的なアメコミですが、映画版ではだいぶ毒が薄まっています。とはいえクロスオーバーの楽しみは健在で、ヒーロー度はより増幅されています。こいつらのいい気になりっぷりときたら! FEARゲーか! 整合性や説得力などどっかにすっ飛ばした、演出優先のシーンばかりですが面白いですよ。阿呆で。昨今稀に見るひどいオチには度肝を抜かれた。臆面もなくあんなことをやるとは。びっくりしたー。残念なのは悪役がかっこ悪いことで、あれだけは原作どおりにしてほしかった……。
興味を持った方は原作を読むことをお勧めします。19世紀末有名人がもっといっぱい出てきますよ。英語だからといって恐れてはいけない。the League of Extraordinary Gentlemen 翻訳を参照しながら読むといいよ(映画のネタバレでもあるので、訳文を見るときは気をつけて)。そういえばこの間立ち読みしたスターログに、生頼範義の描いたポスターの写真が! あれは欲しい。