しあわせの理由 ISBN:415011451X

読んだ読んだ。んで向こうで読み終わったので置いてきた。うちの親が読むべし。
個人的に一番よかったのは表題作の「しあわせの理由」。しあわせという言葉が使われてはいるけれど、これはセンスオブワンダーの話だ。おれも(なかば自覚的に)脳内麻薬出しっ放し気味な人なので感情移入した。今のおれにとって世界は驚異で満ちているけれど、もしこのテンションが何かの拍子で下がったときには、すべての輝きが失せてしまうのだろうな、と常々考えていたのだった。それをスイッチという目に見える形で表してるのが非常に面白いしわかりやすい。
あと「愛撫」のキメラは萌えキャラだと思ったり、「ボーダー・ガード」を読んで不死いいなあと思ったり。
TRON開発者の坂村健による解説もよかった。一見すると「理系」の立場から「文系」の読者への解説なんだけど、「理系の読者も全部わかってるわけじゃない、理系読者には見えてないレイヤもあるはずだよ」と最後に釘を刺してるのがスマートです。
まあイーガンだから面白いのはアッタリマエなんで。読まれ。
もうちょっと詳しい書評は見下げ果てた日々の企てRoguelike雑記などでドゾー。