エイリアンVS.プレデター

walkeri2004-12-20

 この日を何年待ったことだろう。AVPといえば、おれにとって、噂ばかりで一向に実現しない映画の代名詞だった。ダークホース・コミックスから何冊にもわたってシリーズ展開されているし、いろんなプラットフォームでゲーム化までされてるというのに、企画が立ち上がってはポシャり、また復活しては立ち消える……といった具合で、いつまでたっても映画化にこぎつけないのだった。ようやく具体的な話が出てきたかと思ったら、監督がポール・“ダメなほうの”・“『ソルジャー』の”・“『モータル・コンバット』の”・アンダーソン。うわあああぁぁぁ。とか思ってたら、『バイオハザード』がそれなりに面白かったのでちょっとほっとしつつ、でもどうなのかなあ、心配だなあ、と気を揉みながら十数ヶ月。やっとこ日本封切で、ドキドキしながら観に行ったのが日曜日のことだ。
 さあどうだったか。
 アンダーソン! ちょっとこっちゃ来い!
 いいか。お前がこういうの好きなのはよおく解ってる。お前の映画の舞台は、ゲームのステージなんだよな、基本的に。それはいいよ、そういうものだと思って見てば楽しめるから。今回もアホだなあと思いながら見てたよ。あんなルマルシャンの箱みたいな立体パズルのダンジョン、ほんとにあったら超面白いよな。うん。そのことを責めようってんじゃないんだ。お前に言いたいのは
 ち ゃ ん と 演 出 し ろ こ の 野 郎 
 ということだ! 半端なんだよ! オタク監督ならオタクらしく、もっと妄想叩きつけろてみせろよ! 撮りたくもない人間ドラマなんか切っちまえよ! 不心得者が!!!

 という文句はまったくの本心だが、心の準備はできていたので穏やかな笑みを浮かべつつ鑑賞してきた。プレデターはいいね。動いてるだけで楽しいね。重武装になっただけあって動きはちと鈍かったけど、かっこいいアクションが何箇所かあったので許そう。特に終盤のサプライズアタック(コマンド:↓+C)は惚れ惚れした。脳内で反芻して楽しめるくらい。クイーンがよく動くのもわくわくした。まあもう一回は観に行くと思う。しかし、ああ、おれは幻視する。殺陣とスタントがタイ人(体技担当)と日本人(刃物担当)で、脚本がエリック・レッド、監督がバーホーベンのAVP2を。とりあえずアンダーソンは普通に演出ができるようになれ。格闘シーンはカメラ引いて撮れ。話はそれからだ!