マッハ!!!!!!!!

walkeri2004-08-06

 すげかった。トニー・ジャー*1の動きに終始圧倒されっぱなしです。ジャンプして頭頂に肘ガンガン落とすので、死ぬだろそれは!とびびること間違いありません。素手だけじゃなく、棒術とかぶっといトンファーとか*2使うアクションもあるんだけど、手加減してるように見えないよ……。古式ムエタイ(ムエカチュアク*3)を使う古流武術映画でもあるので、好きな人は必見。格闘技の動きじゃないです。全身をのびのびと使う身体運用が、見ていてとても気持ちいい。全体的に陸奥圓明流を地で行くようなアクションばかり。空中で蹴るのは格ゲーの対空技をそのまま実写化したようで、これでワイヤーもCGもないのは、いや確かにすごいわ。殺陣も手を変え品を変え工夫していて楽しいです。「即席の武器」使いは笑っちゃった。あの変な髪形の人は日本人役なのかな?
 戦闘シーン以外もよくできていて、たとえば2回あるチェイスシーンもギミックを工夫した素晴らしいものです。「包丁いらんかねー」には噴き出しました。ストーリーは単純、といって片付けるのは勿体無い、王道の中にもタイ独特の要素がたっぷり詰め込まれたもので、決して馬鹿にできるものではありません。見終わった後、なんだか仏様を大切にしなければならない気にもなろうというものです。脇役では、絵に描いたようなダメ人間ジョージを演じたペットターイ・ウォンカムラオが輝いてました。タイでは大人気のコメディアンなのだそうです。
 一番気に入ったのは、主役のトニー・ジャーが大変折り目正しいことでした。背筋がすっと伸びてリラックスしてて、佇まいがとてもいい。敵を倒したあと必ず残心するのも好きです。人柄とか性格って、立ち居振る舞いに如実に顕れるね。動きの美しい人は素晴らしい!

*1:映画秘宝によると「チャー」がより正確らしい

*2:ムエタイって武器使うのかな? それともあれはオリジナルの殺陣?

*3:参考:http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/column/200407/at00001522.html