デイ・アフター・トゥモロー

 id:Projectitoh:20040526やid:ityou:20040610で不安と期待を高めつつ行ってきました。
 や、結構面白かったですよ。すごい上品。品のいいディザスター映画ってそうそうないよ(笑)。
 この映画の肝は、氷河期の到来でニューヨークの図書館に閉じ込められた主人公の息子たちのサバイバルです。雪と氷に閉ざされた世界で、毛布にくるまって、暖炉のそばに身を寄せ合って、図書館の本を一冊ずつ火にくべていくんですよ。たまらん。そのシチュエーションだけでごはんがおかわりできます。見る前には『バケツいっぱいの空気』っぽいのを期待してたんですが、そのままとは言わずとも結構いい感じの破滅っぷりじゃあござんせんか。本を燃やすなんて! とショックを受ける人もご安心、ちゃんとあなたの気持ちを代弁してくれる人がいます。イギリス人気象学者三人組も実によかった。「イギリスに」「人類に」「マンチェスター・ユナイテッドに」(乾杯)「アーメン」。閉暗所愛好者で、一年中冬でも構わないと常々言っている身としては、なんだか懐かしい感じのする破滅SFで満足でした。
 でもやっぱりおかしいところはおかしくて、狼とか、スーパーストームの目から吹き降ろしてくる極低温のダウンバーストとのチェイスとか、ツッコミなしでボケ倒してて大笑い。
 エメリッヒがいい奴だ*1というのはよくわかります。『沈黙の要塞』みたいだというのも大変よくわかります。困ったことに僕は『沈黙の要塞』が大好きでして(笑)。いや、それは関係ありませんが、なんだかんだで楽しめてしまいました。
 余談ですが、売店で当劇場限定「デイ・アフター・フロート」なるものがあったので買ってみました。アンバサにソフトクリームが乗った、なんだか適当な食べ物でした。ソフトクリームがゆるゆるだったのは、温暖化で崩壊しつつある南極の棚氷を表現していたのかもしれません。てえか、あそこのソフトクリームはいつもゆるいな……。

*1:温暖化云々の他にも、日本描写がID4に比べても頑張ってるとか、宇宙空間で音がしない(!)とか。