はてな妖怪クラブ:一本足の事

walkeri2004-03-31

 id:enmotakenawa:20040331で知った畑に一本足の足跡が残っていたという記事ですが、「赤兜」の3/31で的確な指摘があります。

空気読んでない発言で大変申し訳ないんだが、これが「一本だたら」と同じ妖怪なら、年に一度は人を喰う。

 私もこれは引っかかっていました。そこでちょっと調べてみると、多田克己先生の書かれた一本だたらに関する文章を発見。一本足という特徴的な姿でありながら、その実、姿も出自も非常にバリエーションに富んだ妖怪であることを知って驚きました。ちなみにこのページからひとつ戻ると「河童と山童について」というページがあり、河童・山童から分岐した妖怪が個別に解説されているのですが、これはすごいですよ。ちょっと見てみてください。非常に乱暴に言ってしまえば、ここでの分類に従うなら、一本だたらも烏天狗も同じ河童・山童という一大グループの眷属になってしまうわけですよ! 自分の無知を晒しまくっている気がしてきましたが、なんとも興味深い話であります。
 フィクションに登場した一本だたらだと、個人的には長谷川哲也『神幻暗夜行』の「大師様」が印象的です。

大師様(だいしさま)

【人名】《神幻暗夜行》とある田舎の村で崇められている存在。その村で入定したという伝説のある弘法大師が祀られたもので、数百年来村に繁栄を約束してきた。年に一度、11月23日の大師講に姿を見せるが、その正体は一つ目一本足で巨大な口を持つ異界からの“モノ”であり、大師講の度に人一人を生贄として喰らい、その代わりに陽気を村にふりまいていた。

(「異形列伝」より)

 ネットでも買えるので、興味のある方は是非ご一読を。