ダブル・ビジョン／双瞳
先生！ バカミス発見です！ しかもマイケル・スレイド系の！ この映画はアメリカ出資の台湾製作で、レオン・カーファイと（なぜか）デビッド・モースの競演という珍しいものが見られます。ダンサー・イン・ザ・ダークでの見事なダメ人間っぷりで僕たちの心をわしづかみにしたデビッド・モース。あれ以来、この人の顔を見るとどうしても笑えてしまうのでいけません。よくないですね。ストーリーは不可解な連続殺人を追うサイコスリラー……ですが、FBI捜査官と台湾人刑事の葛藤と友情、家族の絆、被害者から発見される奇妙なカビ、道教の碑文にカルト教団と、いろんな要素がごった煮になっていて、映画としてのできは決してよくありません。脚本もこなれているとは言えず、唐突な展開にびっくりさせられることも何度か。だがそれがいい。僕はかなり面白かったです。例によって普通の意味では薦めませんが、
以上の条件のどれかに当てはまる人なら充分楽しめると思います。特にサタスペユーザーは観ると道（タオ）に入りたくなること必至。あの立ち回りかっこいいよ！ マイケル・スレイドのファンは、白人捜査官が外国でひどい目に遭うというシチュエーションと、ストーリーそのもののごった煮っぷりに、激しい既視感を覚えずにはいられないでしょう。
タイトルになっている双瞳とは、一つの目に二つの瞳がある異相のこと。双瞳の持ち主は強い力を持つと言われているそうです。ブレナン者の多くは夢時間の挿絵でお馴染みでしょうが、初めての人にはインパクトが大きいかもしれません。
