ゴールデン・エイジ〈1〉幻覚のラビリンス

 遠未来の地球で、エンジニアのファエトンがはたと気付いたことには、俺3000年生きてきたけど、そのうち250年分ぽっかり記憶なくなってね? しかも今の今まで勝ち組セレブだと思ってたけど、いつの間にか一文無しになってね? なんかみんな俺の覚えてないことで非難するし、記憶取り戻さないとまずくね? でも思い出すと俺追放されるらしいし、これマジハンパなくアンヴィヴァレンツじゃね? というお話。いや別にこんな口調じゃないんだけど。
 長くて・グダグダで・三部作病、となかなかの手遅れ感をかもし出していますが、面白い描写はいくつかあったし、続きも気になるので、気の短くない人にはよいのではないでしょうか。裁判と審問のシーンが楽しかったです。超いい気になったマシン知性がとてもかわいい。「参りましたぞ」とかいってノリノリで現れた挙句に「あんたなんか大っ嫌いなんだからね」ってなにそのツンデレ。再登場望む。

ゴールデン・エイジ〈1〉幻覚のラビリンス (ハヤカワ文庫SF)

ゴールデン・エイジ〈1〉幻覚のラビリンス (ハヤカワ文庫SF)