狂嵐の銃弾

 寂しい海辺に家を構える建築家にして銃器マニアのアートが、ハリケーンの訪れと共に奇妙な事態に巻き込まれていく話……としか言いようがない変な小説。著者は『クロウ 飛翔伝説』の脚本家で、翻訳者はマイケル・スレイドを訳してる人。と聞けば興味を持つ人もいるでしょうか、作風はどちらとも全然違いますけど。次から次に繰り出される予想がつかない展開に引き回されて、あれよあれよという間に読み終わりました。確かに「なんだこれは」だなあ。面白かった。大嵐の迫る中、ひと気のない海岸をうろつく雰囲気が独特で好きです。ついでに犬小説でもあります。ジャーマンシェパードカワイス。

狂嵐の銃弾 (扶桑社ミステリー)

狂嵐の銃弾 (扶桑社ミステリー)