妖魔と二剣士

 およそ20年ぶりに出た『ファファード&グレイ・マウザー』の第4巻。面白かったー! 前半は思いがけない本格的な登山小説で、最後の解放感がとても気持ちいい。後半はうって変わって陰鬱な、地下の王国の政争に巻き込まれる話。これがまた非常に迷宮キングダムっぽいのですよ。いや、ほんと。迷宮内で隣り合った仲の悪い小王国のモデルケースとして、ほぼ申し分ないディティールを兼ね備えています。シリアスな、というかパルプファンタジー風味のまよキンがやりたい人は必読ですよ(そんな人いるのか)。